あれから一年
2003年12月29日(月)23:46 投稿者 マギー
――あれから一年がたった。
十一年前の夏、大学のとあるサークルに集まった出会ったばかりの新入生たちで夏休みの暇潰しにお芝居をやることにした。
“夏休みの暇潰し”それが全てのはじまりだった。
たった一回の暇潰しのための集団名を決めた。――「ジョビジョバ」。
なんとなく響きが気に入ったし一回だけなら名前なんてどうでも良かった。
チラシを作るために公演名も決めた。それもどうでも良かった。
趣味趣向の全く違う男女11人の集団は、四本のオムニバス形式のお芝居を上演することにした。仲間の中から四人が本を書き演出をした。テーマを決めよう、誰かがそう言った。“四つの話、全てで同じカバンを小道具で使う”少し悩んでそう決まった。
開演前、舞台の上にはからっぽのカバンがひとつ、スポットライトを浴びていた。
夏休みの暇潰しは、それにふさわしく、たいした内容もないまま充実感だけが残った。
そして十一人の集団「ジョビジョバ」はいつしか七人の男だけになり、やがて六人の男だけになった。
笑いを考えて笑いを演じることが大好きな男、六人になった。
それから五年。気がつけば夏休みの暇潰しは仕事になっていた。
そしてまた五年がたち、六人はバラバラになることを選んだ。
出会ってから十年。数々の思い出がからっぽだったカバンにつまっていた。
そのカバンを持ってそれぞれが違う旅に出た。
ジョビジョバから離れて歩きだしても、過去はあるときは呪縛、あるときは自信、それぞれに形は違ってもついてまわっている。
どんな速度でどんな方向に向かって歩こうと、六人で歩いてきた過去は消えない。振りかえればいつもそこにはジョビジョバがある。だから振りかえらずに走る。それぞれのペースで。
振りかえればジョビジョバがある。応援してくれたたくさんの人たちがいる。だから今は、振りかえらずに走る。
この一年、どれだけ進めたかわからない。でも進んでいる。確実に目指すべき場所に向かっている。だから来年もがむしゃらに走る。目まぐるしく変る風景を子供のように楽しみながら。
『ふりむけばじょびじょば』。それがどうでも良いと思ってつけた第一回公演のタイトルだ。
メリクリ!ってか
2003年12月25日(木)03:31 投稿者 マギー
さっき窓の外でガタンって音がした。きっとサンタクロースだろう。
窓の外を見たら、派手な服の慌てたオッサンがトナカイに説教してた。
クリスマス。日本では本来の意味を失い“恋人がいない人が焦る日”ってなってるけど、
オレとしては子供の頃からずっと“サンタクロースが来る日”ってイメージだ。
サンタクロースを信じていたし、信じていたかった。いる、いないって議論より、
“いるって約束事”の大前提をふまえてワクワクしたかった。
友達が「サンタなんていないぜー」って言うと「いるよ!」と反論するより、
「……なんでそんな冷めたこと言うねん」と独り想う、大人だか子供だかわからん少年だった。
子供にとってクリスマスはそんな“嘘みたいな話を信じていい日”だと思う。
ウルトラマンや仮面ライダー、そんなヒーローが現実にいたらいーなーと子供は思う。
サンタクロースはそんな子供にとって唯一“会えるかもしれない”ヒーローだ。
空想の中で遊ぶ子供が、唯一、現実と空想を交錯できる日、それがクリスマス。
だから大人にとってのクリスマスは“ヒーローになれる日”だと思う。
子供の頃憧れていたヒーローになれる日、サンタクロースになってもいい日。
そう考えたら、糞スマス!なんて悪態つくばっかりでもない、素敵な日だ。
もしかしたら、サンタクロースは親だったのかもしれない。薄々そう思う。
でもきっとあの日の親たちはみんなサンタクロースになってたんだ。
変身してたのか憑依してたのか、とにかくサンタクロースだったんだ。ハッキリそう思う。
だから信じることができたんだ。毎年ワクワクできたんだ。
こないだ『相棒』で共演した前田愛ちゃんが「クリスマスは家族で過ごす日だ」って言ってた。
サンタクロースを信じさせてくれた親に感謝する日ってわけだ。
恋人いなくて焦ってる人たちよ、“糞済ます”も捨てたもんじゃないぞ。
ちなみにオレは子供もいないのにサンタになった。自分へのプレゼントを買う為にね。
さて映画『アイデン&ティティ』も絶賛公開中でございますが、
ボーカルジョニ―こと中村獅童がしきるバラエティーに出演します。
27日、テレビ朝日系24時40分から『中村獅童のしきたり ル→ル』っつう番組。
1時間番組だけど、4時間ぐらい収録した。モノスゴイしゃべったけど、
大半はカットされてることだろうさ。ジョビジョバ時代の話なんかもしたけど使われるかなぁ。
オンエアではすごい無口だったりして。衣装はカンちゃんコーディネートだけど、
オンエアでは服はおろかオレ自身が映ってなかったりして。
んなことない、と思うんで、思いたいんで、是非ご覧下さい。
いよいよ公開『アイデン&ティティ』
2003年12月18日(木)23:28 投稿者 マギー
いよいよ明後日、映画『アイデン&ティティ』公開ですっ!
何やら評判いいんですよ。映画もオレも。
映画に関わった人すべてが幸せになる為にはお客さんが入ってくんないと。
なんで全国各地の皆様、映画館に足を運んでいただきてぇもんです。
そーいった意味も含めまして、明後日、渋谷&吉祥寺で舞台挨拶します。
渋谷は1回目の上映から4回目まで。吉祥寺は最終回にやります。
映画のオレは、自分で見てもいつもと全然違う顔してます。
オレってこんな顔してんだぁってぐらい。その比較の為にも舞台挨拶に是非。
リアルマギーと豆蔵マギーを見比べに来てください。
こないだの土曜『アイデン&ティティ』上映イベントで、
再び渋谷AXのステージでライブやりました。
初心者ドラマー、二度のライブがAX。ホント申し訳ない。
変なもんで“豆蔵”ってドラマーとしてイベントに参加してるんで、
全然緊張しないんだよ。ドラマーがドラム叩くの当たりじゃんってぐらい。
ミュージシャン気取りもいいとこだ。もちろんジョニ―獅童もトシ大森も
思いっきりバンドマン気取りでゴキゲンにお届けしたライブでした。
終わってからの感想も「あそこの音が…」なんて気取りっぱなしの俺たち。
ゲストにはみうらじゅんさん、宮藤くんもギターで参加してくれて、
最後はトモロヲ監督の唄も飛び出す熱狂ライブ!
そんな皆様の後ろで笑顔でドラム叩けてホント、幸せなヒトトキでした。
明日はお正月バラエティーの収録もあり。
年末とお正月にはバラエティー番組でお茶の間のゴキゲンをうかがいます。
どちらも23時代スタートの深夜番組です。番組名はまた今度。
年末には映画に二本出演、その他モロモロ書き書き業もあり。バタバタです!
師も走ればオレも走る、そんな師走でございます。
来週は
2003年12月13日(土)01:56 投稿者 マギー
来週は北海道ロケ!『相棒』の昭和の喜劇人ぶりが評判良く、
あの役でまた出していただけることになりました。
前回ラストに「北海道に帰りまーす!」って実はアドリブで言ってたんだけど、
実現しました。言ってみるもんだぁね。
てなわけで、一週間ほど東京にいません。
かつて全国ツアーしてるときは日記書くんでモバイル持参してたすけど、
正直メンド―なんで一週間ほど更新お休みするっす。スイマセン。
なんで、来週以降発売の雑誌の告知しときます。
Doda 12/17
HMVフリーペーパー 12/15
ピクトアップ 12/17
Barfout! 12/17
CUT 12/19
FRAU 12/23
ヤングマガジン 1/5
「アイデン&ティティ」がらみの取材記事です。チェックヨロシクです。
今日は年末オンエアのバラエティー番組の収録だったんだけど、
年末年始の活動、またここでお知らせします。
チョコポテチ買えちゃう北海道!満喫してきますっ!
明日は『スピードウェイ』の二度目のライブ!楽しむぜぇ!
八百語り 〜その九〜
2003年12月12日(金)03:36 投稿者 マギー
こないだモーレツにバカな会話を聞いた。場所は本屋。登場人物は高校生カップル。
二人は『トリビアの泉』の本を立ち読み中。
女 「あーへぇーの本とか出てるんだ」 オレ(“とか”はいらねぇだろ)
男 「知ってる?これって深夜にやってたんだぜ」
女 「へぇー」 オレ(そこでへぇーかよ)
男 「前見たのでさ、すげぇのあったの、あ、これこれ」
女 「マジで?」 オレ(何に対するマジで?だ?)
男 「あのさ、タロとジロっていんじゃん犬」
女 「知らない」 オレ(知らんのか!?)
男 「ほら、あの、北極か南極に行った犬」 オレ(お前も知らんのか?)
女 「なんで?」
男 「なんかわかんねーけど」 オレ(やっぱり知らんのかい!)
女 「それでそれで」 オレ(なんで興味持てるんだお前)
男 「って、ハクセイで残ってんだって」
女 「えっハクセイって何?」 オレ(わっすげぇバカ!)
男 「だから…死んだまま保存してんだよ」 オレ(ん?その説明でいいのか?)
女 「うそーカワイそうじゃん」 オレ(ん?その返し違うぞ)
と、行ってしまう二人。 オレ(わっ“へぇー”すら言わねーのかよ!)
ところであの“へぇー”ってゆーのも流行語になった段階で使うところを間違ってるヤツが多くてヤダ。たいして“へぇー”でもないし、屁でもない、むしろ常識の範囲のこと言ってんのに“へぇー”。いやいやそのリアクション違うし。
雑学から会話を続けたいのに「まぁ5へぇーだね」なんつって会話が終わってしまう。“へぇー”って思うより、“へぇー”って言いたいだけ。あのポーズがしたいだけ。渾身の雑学も「あー流行の“へぇー”ね」みたいな流され様。飲み屋なんかで、あーゆー類の話するのは昔から好きで、それは会話の糸口になったり、そっから「なんでだろう?」って話になったり。あっ!「なんでだろう」もそうだ!こっから話膨らませようとしてふと「なんでだろう」なんて言おうもんなら唄い出すバカよ。お前らが良かれと思って口にする流行語のおかげで会話は丸潰れだ。こっちはサメザメだ。
会話はキャッチボール、というのであれば、センスのないタイミングで流行語を口にするのは、ボールじゃなくて突然毒まんじゅう投げ返すようなもんだ。
流行語は使わない!そんなマニフェストで。
近況・情報・解答
2003年12月8日(月)20:22 投稿者 マギー
脚本執筆による副作用でまたもや体内時計が壊れております。マギーです。
書いてるときって時間関係なく仕事の進み具合で食う、寝る、ってやるし、
部屋のカーテンも閉めっぱなしだし、世の中から隔離されて物語の世界に没入してるカンジ。
が、帰ってまいりました。書き上げました。第一稿。自分にオツカレ!です。
でもまだ第一稿ですから。こっから監督、プロデューサーとともに直し作業。
より良いものにする為に知恵を絞り合い、最終的に五稿ぐらい書くのが常。
もっと直す場合もあるし。これまた楽しくも大変な作業でございますよ。
まっヒト段落はついたんで。ちょいと休んでた「八百語り」もそのうち再開します。
でー気付いたらオレの出てる映画、ケラさんの初監督作品「1980」が公開してた。
インディーズ界の内田ユーヤ的存在のケラさん。ミュージシャン、演出家、
って肩書きが有名だけど、オレの中ではお笑いマニア&映画マニアの兄貴。
いち早く学生だったオレに、ジョビジョバに気付いてくれた兄貴。
兄貴の家(ナイロン100℃)に遊びに行くと、いつも刺激的な仲間に出会える。
宮藤くんと出会ったのもナイロンだし、三宅ヒロキさんもそう。
ケラさんが引き合わせてくれた友達は多い。そんな恩人兄貴の映画に友情出演させてもらいました。
撮影は去年の秋ぐらいだったんで、まだジョビジョバのマギーだった頃のオレ。坂田も一緒に出てる。
3シーンほど出てるんだけど、なんと学ラン着ての高校生役だ。
学ランはコントでは“魁!エリート学園”とか“熱血サンタマリア”で着てたけど、
まさか映画で着るとは。多分、最初で最後の高校生役だ。
今日見てきたんだけど、ちゃんと高校生に見えてた…と思う。
以前ここで出してたクイズの解答。
オレが恋愛マスターぶりを発揮した雑誌の正解はアンアン。これ10日発売。
そんで表紙やった雑誌、正解はDODAでした。これは17日発売です。
まー見かけたら見て下さい(変な日本語だ)。
アイデン&ティティにまつわる取材を受けた雑誌も随時発売されるんで、
またここでまとめて情報紹介します。
ほんじゃ今からオイラはスタジオ入ってドラムの練習してきます。