八百語り　〜其の十一〜

2004年3月29日(月)02:49 投稿者 マギー

　こないだロケで行った横浜の某所。朝の繁華街、ヒステリックにデカイ声でケンカしているオバさん。水商売風の派手だけど貧乏臭いオバハン、対するはその店の従業員風のオッサン。オバハン、勢いありすぎて爆笑コメントを発した。
「うっせーんだよ！バカヤロー！このウジムシっ！自分を誰だと思ってんだよ！…ぅーぅー（勢いのわりに言葉が出てこなくて）このぉー……宮崎っ！」
　オッサンの名前言うてもた。誰だと思ってんだよ？って自分で問題出しといてイキナリ正解言うてもた。オッサンの名は宮崎。その事実をあますところなく赤裸々にヒステリックに叫んだオバハン。横浜の朝、小さな笑いだった。
　同じく神奈川のニュース。小学生がイジメにあって不登校になった。その少女が知事だか市長だかに直訴のお手紙を出したってニュース。気になったのはイジメられた理由だった。家庭科の時間、調理実習で少女はお肉を買ってくる係だった。メニューはカレー。クラスの皆は少女がブロック肉を買ってくるであろうと思っていた。が、少女が買ってきたのは、スライス肉だった。クラス全員、そして担任までもが「スライス肉は許せない！」と言い、イジメが始まった。
　小学生のイジメらしいたったそれだけの理由。「ブロック肉じゃなくてスライス肉、によるイジメで不登校」。痛い、切ない話だ。自分もそんなことをしたかもしれない。胸の奥がギュッと締めつけられる。小学生の頃のノスタルジックな想いが甦る。苦い。でもどこか甘く切ない。
　こんな話をコントにするのが大好きだ。この苦さを保ったままほんの少しだけ笑いのスパイスをかけてあげたい。影には光が潜む。逆もまた然り。
　ジョビジョバの頃、こんなコントを何本も創った。「プレゼント」「同窓会」「駄菓子屋の風景」「老人と海」「北の国から・クリスマス」「スキヤキ」…。１０人いたら１人は笑えないような痛さと苦さ、切なさを含んだコント。
　そんなコントを創るとき、爆笑しながら哀しかった。哀しかったから爆笑した。影に潜む光りを見出す、逆もまた然り。「切なさの中に潜む笑い」「笑いの中に潜む切なさ」。魂を揺さぶられる笑いのジャンルのひとつだ。
　『真逆の共存』と、そのブレンド加減。そんなんが好きだ。

今週、金曜

2004年3月25日(木)02:24 投稿者 マギー

今週の金曜、ＮＨＫ総合２４時１５分から「サラリーマンＮＥＯ」って番組に出演します。
久々にコントもやっております。変な番組になってると思います。
この番組、去年やった「ワンダフルライフ」ってバラエティー番組のスタッフで贈る第二弾なんですが、
去年の秋頃「サラリーマンをテーマになんかやりましょう」とお誘いいただき、
そっから「どんな番組にしよー」「コントもやりたいなー」「こんなコーナーもー」
と、番組企画段階から加わってあーだこーだやってました。
とにかくＮＨＫっぽくない変な番組、ＮＨＫでしかやれない変な番組、って矛盾するテーマで番組創りをしました。
コントの脚本もたくさん書きたかったんだけど、映画の脚本なんかと並行だったんでオレ自身の書いたコントはちょっとだけ。
提案したけどボツになったのは多いけどね（笑）。そこはＮＨＫ、難しかったぁ……。

出演は前回同様、生瀬さん、犬山イヌコさん、そして今回は山崎一さん、
７年ぶりの共演になる旧友山西さん、そして！一年ぶりの共演、
アゴのしゃくれた六角慎司も出てますぞ。
コントの収録は楽しかった。やっぱりコントはなんだって楽しい。大好きだ！
現場では出演者しかわからんような楽しみ方、アイディアを出し合いながらワーワーやってました。
六角とはカラミはほぼないんだけど、猪木スイッチは押しといた。ボツになってなければ久々六角猪木も見れるでしょう。
まだ全部繋がったのは見てないので不安なんだけど。まーお楽しみに、だ。


いかりやさんがお亡くなりになりました。
とても残念です。というか悔しいのです。
最も共演したかったいかりやさん。
結局、一度も共演することができませんでした。もう二度とできない。
「踊る大捜査線」の顔合わせでユースケさんに紹介してもらい、
ほんの１分、お話させてもらいました。
たった１分、その時の笑顔、それが大きな思い出になりました。
それが最大の思い出である、ということがまた悔しいわけで。

たくさん書きたいことはありますが、胸にしまっておきます。

いかりやさん、お疲れ様でした。ご冥福をお祈りします。

八百語り　〜その十〜

2004年3月18日(木)03:00 投稿者 マギー

久しぶりの八百語り。

　世の中には面白いんだけど、まだハッキリと言語化できないもの、どこがどーでこーだから面白い、と説明できないものがある。笑いのレシピ、成分を解析できないもの、ひらたく言えば、コントにしたり、真似したりといった再現ができないものが多くある。
　オレはそれらをとりあえず「独特」と表現している。まだ「独特」としか表現できないものたち。例えば幼き頃、親戚や友人の家に行ったときに感じたあの独特のニオイ、出された麦茶の独特な味。どこがどーだからウチと違うとは解析できない、ただ、独特っ！と感じる居心地の悪さ、その面白さ。
　何度か言語化、再現化を試みたもののまだ「独特」で止まってるものたち。
　『アカペラグループ独特の童貞っぽさ＆最初の彼女と結婚しそうな感』　
　『プロ野球選手独特の上下関係ギャグ』
　『演歌歌手同士独特の安定したギャグ』
　『ＨＩＰＨＯＰな人独特の友人を大事にする感＆やたら握手したがる感』
　『ハリウッド女優独特の取材におけるハイテンションぶり』
　『有名ラーメン屋店主独特のバンダナ感＆マスコミ慣れっぷり』
　『草野球を応援しにきた家族独特の応援っぷり＆家族同士の交流』
　『大家族の家独特の暴力っぷり、家の汚さ、全体的なセンスのなさ』
　『厚化粧のオバハン独特の口内から発するネチャって音』
　………挙げればキリがない、独特止まりのものたち。いつかコントや文章、何らかのカタチでその面白さを、明確に再現したい。
　ネタ帳なるものは昔からつけないけど、オレの頭の中にひっかかり続け、頭の中の「独特」ファイルに毎日積み重なっていくものたち。
　必死になって探して歩いてるわけではない。息をしていればふと、花の香りや隣の家の夕食のニオイ、すれ違った女の人の香水が嗅ごうとしなくても向こうから鼻に飛び込んでくるのと同じ。「独特な面白さ」は息をしていれば勝手に飛びこんでくる。幼き頃に感じた、あの独特なニオイを発しながら。
　そんな嗅覚は磨くものじゃない。面白いことが好きかどうかだ。
　花粉症の季節、鼻詰まりの方々の回復をお祈りいたします。

バッタバタ！！

2004年3月14日(日)02:33 投稿者 マギー

ぶわぁっ！もう３月半分過ぎたの！もう一年の四分のイチが終わるの！
なんだこのスピードは。このままじゃ再来週には夏休みになってそうだ。
来月には勤労を感謝してそうだ。
再来月にはこんな小さいと思ってた従兄弟が中学生になってそうだ。
すんごいバタバタなのです、ここんとこ。バッタバタ忙しい。
気がついたらバッタバタと羽根を羽ばたかせてたぐらい。
気がついたらバターになってしまうぐらい。
気がついたら名前が川端になってそうなぐらい。そんぐらい忙しい。
まずはＮＨＫでコント番組の収録。以前、生瀬さんなんかとやったプロジェクトの新展開。
番組の立ち上げ、企画から参加してたんだけど詳しくはまた今度。
そりから依然戦いつづける映画の脚本直し、第四稿に突入。こりまた大変！
そりから今はドラマで弁護士さん。もちろんメガネ！
そいでーもってぇー映画でワンシーンだけまたまたヤクザな男。もちろんまたもや弱い！
四月からの展開もバッチリ準備は進行中！
まずは久しぶりのレギュラーＭＣ！これはＮＨＫ―ＢＳで放送の番組。
まだ加入してない方（オレも含めて）、すぐさま加入！ＯＲ加入者に録画を頼んでおきましょう。
どんな番組かはまた今度。実はまだオレもよく把握してないのだ。
やる気だけがバタバタと空回ってる状態です。
ほいから半年ほど連続ドラマはやっとりませんでしたが、
四月期はレギュラーやりますよ。これもまた後日紹介しまっす。

バタバタしてます！バタっと倒れないようにしっかり寝ます！
バターよりマーガリンにします。パターの練習もしときます。
バッタを生で食べてみます。バッターのクセを見ぬきます。
そんなこんなでやることばかり！

更新しなくてスマンかった。そいえば軽快ＤＪ明水のラジオが終わるそうな。
きっと泣くよ、あいつ、最終回。オレは聞かないけどね。
ではまた。モロモロ後日紹介していきます。

通信簿

2004年3月1日(月)00:41 投稿者 マギー

SPな方々からの書きこみＷＥＥＫ、楽しんでいただけたでしょうか？
懐かしい「猿雑記」の雰囲気、昔っからのファンにはたまらんかったのでは？
実際オレ自身、それぞれの変らない文体が懐かしオモシロでした。

ひとりひとりに電話して頼んだんだけど、全員が第一声に言ったのが
「最後にマギーから採点的なダメ出しはあるの？」ってこと。
電話だから正確にはわからないけど、その語尾が妙に嬉しそうだった。
ダメ出されたい！そんな衝動が感じられた。
ダメ出したい！オレもそんな衝動にかられた。

一年たってもそのへんの関係性はどうしたって変らないのな。
ハセガワに頼まれるまでもなく、メンバーの前では「毒猿」でいることが
当たり前、それが一年たってもやっぱりメンバーとリーダーの関係。

で、まずハセガワ！
トップバッターとして書きこんだその積極性は評価に値します。ありがとう。
しかし、君はあれだねぇ、普通だねぇ。普通。見事に普通。
一年の沈黙を破った書きこみに笑いゼロ。いとこのお兄さん並みの文章。
これからもいとこのお兄さん的男優の道、極めてください。
で、メイスイ！
さすが自分のＨＰへの書きこみをマメにやってるネットタレント、
その書き慣れた文章のなめらかさは評価大。
そして、ラジオＤＪとして活躍する君ならではの流れるような軽快なギャグ。
ラジオもたまに車ん中で聞いてるよ。軽快でなによりです。
しかし、軽快に自分のＨＰの宣伝をするのはいかがなもんか。
軽快な無断リンクは違法です。軽快な処罰に処す。
で、六車！
いやはや相変わらずの何を心配してるのやら、というか何を書いてるのかが
これまたさっぱりわからない。苦心して書いたことしかわからない。
ハタチの頃と変らないねじまがった自意識過剰ぶり。
結婚しても変らない永遠の思春期ぶり。君の成長期はいつ始まるのやら。
毒リーダーも正直心配です。
でー石黒！
………面白い。なんだこれは。面白いじゃないか。
いつのまにこんな面白いことが書けるようになったんだろうか。
………っていうか辞めてから力を発揮するなよ。
ま、いつもリハーサルで力を発揮して本番ではしぼんでしまう君らしいが。
君の人生の本番はいつやってくるのか。これまたリーダー心配です。
で、サカグチ！
「苦労した…」ではじまるこの書きこみ、
なのに全く苦労の跡が見えない文章。どこに苦労したんだろう。
接続にまつわるやれープロパティだぁやれーモデムだぁのことだろうか。
そんなことより君の書きこみ以来、パソコンの調子がおかしい。
ウィルス的なものをもらったみたいだ。起動時に異臭を発するようになった。
聞けば君が調合したミルクは腹をすかせた乳飲み子すら苦い顔をするらしい。
赤子にあるまじき苦い顔で遠慮するらしいじゃないか。大丈夫か？

と、こんなもんでメンバー諸君、納得したであろうか。
久々の毒を顔いっぱいに浴びて笑顔な君たちが目に浮かぶよ。

実は、去年の暮れ、メンバー六人だけで集まって飲んだんだ。
六人だけで飲んだの、結成以来はじめてだった。俺が連絡した。
「久々にドカベンの話がしたい」と。
笑った笑った。腹がよじれるほど笑った。ホントに腹がよじれた。
ホントにドカベンの話しかしなかった。だけどずっと笑ってた。
オレがずっとしゃべってたけど。楽しいヒトトキだったよ。

メンバーの皆様、今回はありがとう。
またいつかオレのドカベン話がたまったら、集まりましょう。