煙草 → 葉巻 → マフィアという発想から、マフィアでなんかできへんかなぁというアイディアと、今回グッズとして発売してた「JOVING」の面白さを伝えるコントが入れられたらなぁというアイディアがオレの中でガッチリ握手して生まれたコント。前フリ部分のマファイアの芝居は台本ができる前に石倉がやたら意気揚揚と演じてたんで、そのままボス役に。
本来ならコントのバランスとしては前フリが長いんだけど、雰囲気が好きなんで多少長めに。ライブ全体の構成を考えるとあーゆー雰囲気芝居の時間が大事なのだ。ゲームを考える部分のネタは実際にアドリブで延々考え続けた。この手のネタは実際にやるのが一番生きた台詞がでてくる。みんなも楽しみながらコントを(ゲームを)作ってた。
面白い細かいネタがかなりあったんだけど、大半をカット。ライブ全体の構成を考えると、笑いの数よりもテンポが大事なのだ。本番入ってからもカットを重ねて最終形はかなりスリムなネタになった。ノーカット30分バージョンもいつかやるか?ってゆーか、それは「JOVING」を買ってくれた方々が自然と自分たちでやってることだろう。ちなみにこのコントが原因かどうか六角はツアー中、腰を痛めてた。

石 倉「台詞で『オレはポーカーと五十一でここまでのしあがってきた男だ』というのが、仙台と札幌で受けが悪く神経衰弱に変えた。みんなからはカツゼツのせいにされたが、北の人は五十一、知らないのか?」
明 水「オレのラストのネタはスゲ―変っていった。バズーカが、銀色のバズーカになり、さらにクサリガマに、最終的にはネタカットで武器なし。クサリガマはツアー中、スタッフ楽屋の魔除けとして活用。」
長谷川「MR.ポールに持っていくお土産は地方ネタを入れてたんだけど、大阪でモロスベリ。あと何回かカンだことも。こーゆーの外すと精神的にショックでかいんで毎回ドキドキしてました。」



去年の秋にフォークソングの大御所、高田渡さんのライブを見に行ったときに、「この人がビジュアルバンドのライブにゲスト出演したら…?」って想像して、なんとなく切ないコントが出来そうだなぁと暖めてたのを提案。で、どんなネタにする?って話の中で、別のコントのアイディアとしてあった本田博太郎さん風味のキャラで(ショコキの現場でずっとオレがマネしてた)なんかできないかってモノと融合。シチュエーションは明水演じるチャゲ風キャラのシンガーのライブにゲストってのと、さびれたライブハウスに唄いにきたチャーリー鳥羽、それを見る客、長谷川、マスター坂田ってふたつが浮上。オレ的にはかなりさびれたライブハウスって設定が気に入るも、ライブ全体の構成を考えると、ステージ上を、“ステージ”とそのまま見たてる設定も捨て難く、相当悩んで、このカタチに決定。
オレのキャラは本番前一週間過ぎても六角に適当にやってもらってて、それがかなり参考になった。ふたりがいい加減に踊る曲はハンダース軍曹作曲。踊ってるところの照明はウタモノで鳴らしたフクシさんの本領発揮。チャ―リー鳥羽の衣装は全て一瞬のヒラメキ。そうとしか言いようがない。唄の詩はちょこちょこ変えてたし、坂田の合いの手のタイミングも日々違って、実際かなりライブ感たっぷりにやってた。
CSで放送してたのと、最後の札幌のを見比べると、かなりテンポが違う。やってることは基本的に同じだけど、オレがどんどん“ためる”芝居になってる。今後も活躍しそうなキャラとの出会いが嬉しいね。

長谷川「このネタは毎回地方ではマイクチェックのため必ず本番前にリハをするコントのひとつだったんだけど、そん時のマギーのリハーサル用の唄も毎回違ってオモシロでした。いつか未発表集としてやったら?」
石 倉「だいたい裏でスタッフと一緒に爆笑してた。毎回楽しみなコントだった。出てないけどね。」



煙草 → うっとぉしいヤツってところから、「うっとぉしいキャラクター」で考えてたら、石倉から「がんばりますしか言わないヤツ」というシンプルなアイディアが。誰が誰に言うかってところで、弟子が師匠にとか、息子が親にとかいろいろでた中で、うっとぉしいヤツでキーワードとして出てた“ストーカー”がオレの目に止まり、「ストーカーってがんばってるよなぁ」って話で盛りあがって決定。
台本ナシのコントだったんで、石倉の調教に苦労。地方にでてからどんどんオレの父親が変ってきて、絶叫したり、石倉に金を渡して帰ってもらったりと変化していった。最後の札幌まで毎回ダメ出ししつづけたコントのひとつ。
素舞台でやるとあまりにシンプルなんで、カキワリの家を出したり、母親役で六角を出したりと立体感を持たせた。たかじんを唄うのはオレのアイディアだけど、リハーサル中にかなり石倉からオモシロアイディアが生まれた。「お父さんですか?」は一番最初にやったときから石倉発の台詞。このコント以外にもリハーサルんときから今回かなり石倉のアイディアが採用された。さすが稽古場の4番打者。オレの父親は長谷川によく代役やってもらって参考になった。いいとこもわるいとこも。

明 水「裏で長谷川と坂田と長めのタバコタイム。かなりゆっくりくつろぐ。ステージの声を聞きながら、よく『石倉、今なんてった?』って会話になってた。」



脚本としては今回一番気に入ってる作品。児島雄一の新しい面が出せた。芝居の演出も、珍しく長谷川には熱演系の演出、オレ自身もかなり大仰な芝居で、今までにないニオイが出せたと自負しております。「私にはこれしか思いつかなかった!」って台詞は役者生活の中でもベスト5に入る好きな台詞。
コント中はほぼオレと長谷川しか台詞がないものの、他の4人も緊張感を保つために、かなりテンションを上げてステージ上にいたはず。一同「おぉ今芝居してるぞぉ」と感じながら、“熱演”しておりました。
このコントも全体的なビジュアルや音響・照明あいまってひとつの“作品”。でもこのカタチに決定するまではかなりの時間がかかり、5人には数限りないシチュエーションを与えて、動いてもらい、また考え、また動いてを繰り返した。
こーゆー作り方ができるのは、オレたちぐらいなんじゃないでしょうか。

長谷川「マギーはリハ―サルでは立たないから、本番で初めて『へぇーそんな顔するんだぁ。』って心ん中で笑っちゃったりしました。」
坂 田「台詞が少ないと楽そうに見えるかもしれないが、それはそれで難しい。これもかなり緊張したコント。」



ドラマ「ラブ・レボリューション」の撮影中、セットにあったお面で遊んでるときに思いついたコント。
大道芸人に翻弄される街の人の方が、むしろオレ的にはオモシロがりドコロ。大道芸人役は長谷川と六角が最後まで競い合う。最終的にストーリーを変えてふたりとも出ることに。これもやっぱり本番中にどんどん細かく演出が変っていった。最後にガスマスク隊が六角と絡むんだけど、もともと舞台で存在を消すプロフェッショナルの裏方さんに、「存在感を出せ!」と無理な演出。でも3人(ひとり佐賀で交代したので4人)とも楽しんでやってくれてたのではないでしょうか。
この前の『禁煙セミナー2』の壮絶なラストから一転した雰囲気が構成として気に入ってます。

石 倉「大好きなコントのひとつかな。オレらは笑ってるだけだけど、ふたりは大変だったと思う。」
明 水「おフランスなニオイ。笑い方が喉にかなり負担がくるが、ちょこっとなんでがんばったよ。」
長谷川「仙台から煙草を口の中に仕込んで出す演出になって、もうオエッとなってました。」



今回もリハーサル初日に、メンバーからアイディアやネタやキーワードを書いてきてもらったんだけど、偶然にも明水と長谷川のメモに、『武田鉄矢の母』とあって。ちょっと考えたけどいい案が出ずにボツ。そんで別の日に長谷川のメモにあった「駄菓子屋」ってのを考えてて、オレの好きなノスタルジック系コントに持ってこうとしてるときにピンときた。「方言の持つ切なさ!駄菓子屋だけど煙草売ってる!オチには鉄矢登場!」ネタを考えてるとこういう“何かが降りる”的ひらめきがあるものだ。でもそれだけじゃ弱いぞってことで、坂田のおばちゃんキャラで相当悩んだ。坂田の体育教師を超えるキャラ発掘にかなり時間を費やしてこのカタチに。坂田の持つパワーが、またひとついいキャラで完成したと思う。
方言指導の九州男児、坂田と明水に協力してもらって脚本作成。『モンキーサークル』の「プレゼント交換」(田中邦衛が出てくるコント)といい、オレってこーゆー少年時代の切ないコント書くのうまいよなぁと自我自賛。ラストの坂田と長谷川のやりとりはかなり細かく演出した。
それにしても、「どうして最後に武田鉄矢なの?」という意見がスタッフからあまりにも出て驚いた。みんな知らないのなぁ。駄菓子屋のカキワリに看板に「武田商店」と入れるか入れないかで、そんだけのことで二時間みんなで悩んだ。知ってる人にはなくていいもんなぁアレ。そんなイキサツもあってオレはかなり自分が武田鉄矢で登場することに渋ってた。「ただモノマネしたかったと思われても寒い」とか言って。
果たしてどんだけの人に意図が伝わったかわからないけど、九州ロードではかなり爆発的にウケてたこのコント、地方によって反応が違うのも面白かった。ちなみに武田鉄矢の真似は今回初めてやりました。どんどん上手くなっていったような気がしてます。

明 水「九州ではバカウケネタ。細かいニュアンスが伝わりやすかったみたい。『ラーメンはうまかっちゃん!』は九州人には大爆笑。北ではキョトン。九州弁は俺と坂田で協力。それでちょっと熊本よりの方言があったり、博多よりの方言だったり。」
石 倉「ラストの長谷川と坂田のシーンはいつも涙ぐんでしまういいシーンだ。坂田が長谷川からもらう“珍しい石”を一度断るのは、坂田がアドリブでやってたのを見て、本作るときに入れてもらった大好きなところだ。」
六 角「鉄矢役を不安がるマギーに一度『なんで長髪のお前がやらないんだ』と言われ、『母に捧げるバラード』を一節唄ったところ、マギーは二度と鉄矢・六角説を言わなくなった。」




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